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  • キャンペーン期間中の最適化が広告配信の改善の鍵となる

    デジタル広告業界においては、サードパーティークッキーが利用できなくなりつつある中、広告を狙ったターゲットに届けることが、引き続き大きな課題となっています。そのためクッキーレスの影響を受けない配信方法を活用するだけでなく、広告の配信状況を計測し、適切なオーディエンスに広告が届いているかを確認することが、これまで以上に重要になっています。また、最近の15のブランドの合計82のデジタル広告のキャンペーンを対象としたアメリカにおけるニールセンの調査結果の分析によると、狙っているターゲットに広告を配信することでキャンペーンのROIが向上しており、オーディエンスベースのリーチ計測指標がキャンペーンのパフォーマンスの重要な指標となることが確認されました。 クッキーレスの影響を受けてターゲティング精度が低下している可能性を懸念するマーケティング担当者にとって、キャンペーン期間中の最適化は、キャンペーンのパフォーマンスを向上させ、ROIを改善させるために不可欠なものとなりますが、最適化のプロセスは正確なキャンペーンの計測から始まります。 近年コネクテッドTVからの動画視聴が増加し、マーケティング担当者にとって完全視聴獲得単価(CPCV)は動画広告における重要なKPIになりつつあります。CPCVに加え、実際のキャンペーンでは別々に計測されることも多いオンターゲット率を組み合わせた場合、キャンペーンの計測が少し複雑になる一方で、キャンペーンを改善するための新たな視点を得ることができます。ターゲットオーディエンスほど広告内容に関心が高いと想定されるため、オンターゲット完全視聴獲得単価(オンターゲットCPCV)を算出し最適化することで、ROIの改善が期待できると考えられます。 例として、男性20-34歳をターゲットとし、8週間に渡り3つの媒体にデジタル広告を出稿するキャンペーンについて考えてみましょう。キャンペーン開始から2週間経過した段階で、媒体3のオンターゲットCPCVが最も低くなっていたとします。オンターゲットCPCVにおいては、コストが低いほど効率が良いということになるため、キャンペーン期間中に最適化を行う際には全体のオンターゲットCPCVを下げる必要があります。今回の例では、キャンペーンの後半は媒体1、2に割り当てていた媒体費用の全額、もしくは一部を媒体3に再配分することで全体としてのオンターゲットCPCVを低下させることができ、結果として、媒体費用を増額することなく、同じ予算内でより多くのターゲットに動画広告を視聴してもらうことが可能となります。 今回の例において、CPCVだけを見て最適化を図ると、媒体1に予算を再配分することになりますが、オンターゲット率も併せて考慮しないと、より多くのターゲットに完全視聴してもらう機会を逃すことになります。 キャンペーンを最適化する方法を把握することは最初のステップに過ぎません。媒体によってはキャンペーン開始後に媒体費用の再配分ができないケースがあるため、実際にキャンペーン期間中に再配分することが難しい場合もあるかと思います。開始後に媒体費用が変更できない媒体を含むケースでも、変更が可能な媒体のうちパフォーマンスの高い媒体に再配分したり、1つの媒体内で複数の設定で出稿しているケースであれば、その配信設定間で再配分したりすることが可能です。 マーケティング担当者は媒体費用の再配分だけでなく、配信条件を変更することでも、費用を最大限に活用できるケースがあります。例えば、サードパーティークッキーが活用できなくなりつつある中で、キャンペーンによってはオンターゲット率が低くなることもあるでしょう。そのような場合、キャンペーン期間中にターゲティングに用いるデータソースをより精度が高くクッキーレスの影響が小さいものに変更することで、ターゲティングの精度を高め、狙っているターゲットにより多くリーチすることもできます。 マーケティング予算を最大限に活用し、より多くのターゲットにリーチし、より高いROIを実現するために、マーケティング担当者は日々工夫しながらデータを活用していくことが重要です。キャンペーンの最適化は新しい手法ではありませんが、クッキーレス時代のマーケティング担当者にとっては、業界の変化や競合に打ち勝つために、環境の変化に対応できる計測方法や指標を用いてキャンペーンのパフォーマンスを上げていく必要があります。 ソース 1オンターゲット率 = 全インプレッションのうちターゲットの性年代に到達していたインプレッションの割合2オンターゲット完全視聴獲得単価(オンターゲットCPCV) = 媒体費用 / (動画視聴完了数×オンターゲット率)例:媒体費用が100万円、1万ターゲット視聴完了の際は100万円 / 1万再生数 = 100円

  • In-flight optimization is the key to improving ad delivery

    With third-party cookies disappearing, it is more important than ever to make sure that your ads are reaching the intended target audience. In addition to utilizing cookieless delivery, it is more important than ever to be able to accurately measure ad performance to confirm you’re matching ads with the right audience. Nielsen recently conducted an analysis…

  • Unless the numbers reflect people, they’re just numbers

    For the media industry, the period between March and May is go time. Across the many upfront events that span the media landscape, which are no longer bound to individual platforms and technologies, the expanding content marketplace presents both a wealth of opportunity and an expanse of information for ad buyers and sellers to navigate,…

  • コネクテッドTVからの広告型インターネット動画視聴に着目した消費者とのコミュニケーション

    近年日本においてもインターネットに接続したコネクテッドTV(以下、CTV)の利用が増加し、インターネット動画をテレビ画面で視聴するスタイルが定着しつつあります。マーケティング担当者においても、消費者とコミュニケーションを取る接点としてCTV広告をメディアプランに組み込むことを検討するなど、CTVに注目している方が多いのではないでしょうか。このような状況の中、CTVを活用して今後消費者と効果的にコミュニケーションを取っていくためには、消費者が利用するCTVの視聴サービスの種類や視聴時間などをはじめとした視聴動向を把握することが重要です。 「ニールセン・ビデオコンテンツ アンド アドレポート 2022(Nielsen Video Contents & Ads Report 2022)」によると、テレビ視聴者の全視聴時間のうち、リアルタイム視聴と録画テレビ番組視聴のシェアが最も高く7割程度を占める一方で、インターネット動画視聴は1割程度を占めていました(図表1)。 まだテレビ画面でのインターネット動画の利用が浸透していない印象を受けるかもしれませんが、テレビ画面でインターネット動画を視聴する人に絞ってみると、インターネット動画サービスの視聴時間の割合は既にテレビ画面での全視聴時間のうち3割程度を占めています。テレビ画面からのインターネット動画の視聴時間が今後さらに増加すると、リアルタイム視聴や録画テレビ番組視聴などの視聴時間が減少する可能性があることで、テレビ画面での消費者とコミュニケーションを取る接点が減少することを懸念しているマーケティング担当者も多いのではないでしょうか。実際に、リアルタイムと録画テレビ番組の視聴時間は、テレビ画面からインターネット動画を視聴しない人では1日あたり134分であるのに対し、インターネット動画を視聴する人は98分と視聴しない人より短くなっています(図表2)。 一方で、テレビ画面からインターネット動画を視聴する人において、テレビ番組(リアルタイム、録画)と広告型インターネット動画を合わせた「広告が表示される動画」の視聴時間を見ると131分となっていました。つまり、テレビ画面からインターネット動画を視聴しない人のテレビ番組(リアルタイム、録画)の視聴時間134分と大差ないことが分かります。例えば、商品の認知を促すために広告で広くリーチを獲得したい場合に、これまでテレビCMをメインで活用していたのであれば、今後はCTV広告もメディアプランに組み込むことで、テレビCMを補完してコミュニケーションを取ることができると考えられます。 これまでインターネット動画サービスは主に若年層を中心に利用が拡大してきましたが、COVID-19の影響で在宅時間が増加した中、主にスマートフォンで視聴していたインターネット動画を自宅でテレビ画面からも視聴する機会が増えたという人も多いでしょう。特に、もともとインターネット動画の視聴が多い若年層は他の年代よりもテレビ画面からのインターネット動画の視聴が進んでおり、インターネット動画を視聴する人の1日あたりサービス別視聴時間割合を年代別に見ると、34歳以下に加え35-49歳においても広告型インターネット動画が19%を占め、50歳以上の14%よりも高くなっていました。若年層だけに限らず30、40代も含めた広い層に対して、広告型インターネット動画を活用することでコミュニケーションの機会を増やす余地があることがわかります(図表3)。 テレビ画面からインターネット動画を視聴する人は、視聴しない人と比べてテレビ放送(リアルタイムと録画)の視聴時間が短くなっていますが、広告型インターネット動画を含めたテレビ画面での広告が含まれるコンテンツの視聴時間は大差ありません。また視聴時間割合を年代別に見ると30、40代も含む49歳以下で広告型インターネット動画の割合が高くなっていることから、例えば商品の認知を促す目的の広告など広くリーチを獲得したいときや、若年層・中年層へリーチしたいときには、広告型インターネット動画を選択肢の1つとしてメディアプランに組み込むことが有効であると考えられます。今後さらにCTVの利用が拡大する可能性を考慮すると、継続的にCTVの視聴動向を把握した上でメディアプランを検討していくことが重要です。

  • クッキーレス時代において、マーケティング担当者が把握すべき本質的なリスクとは?

    昨年から多くのマーケティング担当者が、サードパーティークッキーやモバイル広告IDといったデジタル上の識別子に依存したコミュニケーションからどのように脱却するか、という課題に直面しています。広告主企業各社との会話でも、クッキーレス時代においてどのようにターゲティングしていくか、いろいろな手法を試しているという声をよく伺います。その一方で、正しくターゲティングできていないことや、正しく効果測定できていないためにどのような具体的な影響が出ているのかを伺うと、詳細には把握できていないという答えが散見されます。これからのクッキーレス時代に備えて既に様々な手法を試しているところだとは思いますが、これからどのようなリスクにさらされるのかを正確に把握できて、初めて適切な対策を検討することができるのではないでしょうか。そこで今回は、クッキーレス時代においてマーケティング担当者が直面する具体的なリスクについてご紹介します。 本当のリスクは、無駄な広告出稿が増えることではない クッキーレスによる影響として第一に注目されるのは、正しくターゲティングできない点でしょう。これまでは、ピンポイントで狙った最適なターゲットに対して広告を届けることができるという意識でデジタル広告を活用してきた広告主も多く、それができないケースがあるということは大きな問題になります。そのため、これまでと同等、もしくはできる限り精度を維持しながらターゲティングをして広告を配信していく代替手段を探して、試行錯誤していくのは当然の流れと言えます。二番目に注目されているのは、クッキーレスにより配信結果を把握するための様々な測定が正しくできなくなるケースがあるという点でしょう。例えば、今まではフリークエンシーキャップをかけて狙い通りに広告を配信できているか、測定結果をもとに判断していました。しかし、「適切な回数で広告を配信できているか」、「どれだけリーチを伸ばすことができているか」、と言った基本的なデータでさえも、従来のデジタル識別子に依存した方法では正しく把握することが難しくなってきました。 では、正しくターゲティングできなかったとしたら/正しく効果測定できなかったとしたら、どのような問題が起きるのでしょうか?まず初めに思い浮かぶのは、「効率」という問題でしょう。狙っていたターゲットに配信できないということは、「狙っていない人たち」に対して広告が配信され、無駄なコストが増えてしまいます。また、想定以上にフリークエンシーが増えてしまうと、狙っていた人数にリーチするために想定以上の予算が必要になってしまいます。どちらも、無駄なインプレッションに広告費を払っていくことになるため、大きな問題といえます。しかし、狙ったターゲットに適切な回数広告が配信できないということによるリスクは、効率の低下だけではありません。そもそも広告の目的は、ターゲットに商品を認知してもらうことや商品の特性を理解してもらうこと、好きになってもらうことなど、短期的および中長期的に売上に寄与する態度変容を創り出すことにあります。しかし、クッキーレスで適切に広告が配信できなくなると、狙っているターゲットに期待した態度変容を起こせなくなるというリスクも発生します。クッキーレスの問題では効率が下がる点が注目されがちですが、広告の目的を考えると期待した効果を出せないことこそ、本質的な問題と言えるでしょう。 クッキーレスによる本質的な問題は、期待した効果が出せないこと 適切な効果が出せなくなるケースが発生する要因は、効率の低下同様、「狙っているターゲットに広告が配信できない」ことと、「適切な回数で広告を配信できない」ことです。 狙っているターゲットに広告が見てもらえなくても、ターゲット外の人が態度変容を起こして、その商品を買うこともあるでしょう。しかし、一般的には、多くのマーケティング担当者はターゲットを設定し、ターゲットユーザーに対する様々な調査結果から得られたユーザーが抱える課題やニーズに合わせて、或いは共感を引き起こす要素を組み入れてクリエイティブを作成します。そのため、例えば、若年女性向けの商品であれば、若い女性が登場し、生活の中における課題や共感等を伝えるストーリー構成で、その商品の価値を伝えていきます。しかし、そのクリエイティブが、高齢の女性に多く配信されてしまっていては、高齢の女性にとっては自分ごと化できないために、必要な商品として認識してもらえず、購入につながらないケースも考えられます。そのため、ターゲットを定めてクリエイティブを作成した広告がターゲット以外に配信された場合は、狙ったような効果を得られない可能性があるでしょう。だからこそ、広告がターゲットに届いたかどうかを測定し、できていない場合は配信方法を改善することで初めて効果を出すことが期待出来るようになります。 また、適切な回数で広告が配信できなくても、少し多く配信された程度であれば、問題ないでしょう。しかし、広告のフリークエンシーについても、過去の調査結果等を参考に、例えば、動画広告であれば3回程度広告をみてもらうと、期待している効果が得られる、といったプランニングを立てて配信しているでしょう。そのため、仮に平均フリークエンシーが1回程度となっていたら、期待していた態度変容が起きないケースが多くなるかもしれません。また、逆に平均フリークエンシーが20回など、過剰に広告を配信している場合、弊社の過去の調査では、そのブランドのことを嫌いになってしまう消費者が出てくることがわかっています。つまり、プランニングどおりのフリークエンシーで広告が配信できないと、狙った効果を得られないケースや、場合よっては負の効果が出てしまうケースもあるのです。 最後に クッキーレスによるリスクは、効率的に広告を配信するという視点からみて、無駄になる出稿費が増えてしまうという点に注目しがちですが、今回ご紹介したように効果的に広告を配信するという点から見て、期待していた効果が得られないという点こそ本質的な問題として認識し、対策を取っていくことがマーケティング担当者には求められます。そのためにも、広告の本来の目的に立ち返り、適切なターゲットに対して適切なコミュニケーションを取ることができているのかを、正しく把握することが重要であると言えます。これからのクッキーレス時代においては、マーケティング担当者はクッキーレスに対応した測定データをもとにプランニングを行い、効果を測定し、改善をはかっていくことで、効率的で効果的なコミュニケーションをとることができるでしょう。

  • クッキーレス環境下の「人」を中心にした広告効果の測定

    昨今、マーケティング担当者はデジタル上で特定のアプリやブラウザ上のサイトではなく、サイトやアプリを横断して消費者とコミュニケーションを図ることが多い中、ブラウザ上のサービスやアプリ間の重複を取り除いて出稿した広告が、全体で、あるいはターゲットのどれくらいの人数に届いたのかを測定し、把握することが重要になっています。従来は、その測定にはサードパーティークッキーや広告IDといったデジタル識別子が活用されていましたが、この数年のプライバシー規制の強化によってサードパーティークッキーやモバイル広告IDが利用できなくなり、サイトやアプリを横断した広告効果の測定が難しくなってきました。また、サードパーティークッキーやモバイル広告ID等のデジタル識別子は、デバイスやブラウザに固有に付与されるものであり、本来の消費者そのものとは異なります。デジタル識別子ベースでは、例えば、ある消費者がサイトやアプリを跨いで広告に接触している場合、一人の「人」として識別できず、正確にメディア横断でリーチ規模を把握することができません。今回は、クッキーレス環境下でメディアやサイト、アプリ間を横断して何人にリーチし、狙っていたターゲットにリーチできていたのか(例えば性年代などのターゲット属性への)を「人」ベースで把握する手法と、それを運用する際のポイントについてご紹介します。 クッキーレス環境に対応した広告効果測定において、コミュニケーションの中心にいる「人」をベースに測定するということの重要性が高まり、それを認識しているマーケティング担当者も少なくはないでしょう。広告の配信結果を「人」ベースで測定する手法の一つとして、広告に計測タグを入れ、インプレッションを個の「人」や視聴者属性と結びつけるものがあります。この手法によってブラウザやデバイスベースで広告が配信されたインプレッションをカウントするだけはなく、実際にそのインプレッションがどれだけの人に、どういった属性の人に広告が配信されたのかを把握できます。ここで重要になるのが、広告タグが取得してきたインプレッションの情報とマッチングさせる「人」のデータベースです。測定で精確な結果を出すためには、参照データとなるデータベースの規模と質が重要になり、視聴者属性やデジタル上の視聴行動履歴などできるだけ多く情報をデータベースに取り込むことがポイントになります。一方、プライバシー規制やクッキーレス環境下においては、活用できるデータが限られてきます。そのような中、従来のデジタル識別子の代わりに、広告主が媒体社や調査会社などと連携して、自社が保有しているファーストパーティーデータや媒体社の視聴者データ、調査会社などが持っているパネルデータを参照する方法もあります。しかし、これらのデータは必ずしもすべてのデジタルユーザーを包括しておらず、サンプル数が限定的になる場合や、例えば、中高年齢層の女性サンプルが多く含まれるなど、一部の属性の視聴者データに偏る場合があり、それを元に母集団全体を類推すると、配信結果の予測値の誤差が大きくなることや、間違った広告効果の計測値を導き出す可能性があります。 そのため、広告主は大きな参照データベースを保有しているパートナー会社と連携することも一つの方法ですが、複数のデータソースから大規模参照データを取得している第三者機関を活用することが重要です。何故ならば、データ規模がある程度大きくても、データソースが一つだと、属性が偏る可能性もあります。また、デジタル業界は常に変化しており、消費者のプライバシー保護に向け、パーソナルデータの取り扱いを規制する法律の整備も各国で加速しています。そういった環境変化につれて、従来使えていたデータソースからはデータを取得できなくなることも考えられます。逆に言うと、複数のデータソースからコンプライアンスに則った手法でインプレッション配信結果と照らし合わせることができるより大きなデータベースを保有している第三者機関と連携できれば、マーケティング担当者はデジタル業界や法規制が変化し続けている中でも、参照データの規模や公平性を保ち、正確に「人」ベースでリーチ規模を持続的に測定することが可能になるでしょう。 なお、参照データベースは、「人」を中心にした広告配信結果の測定における出発点に過ぎません。複数のデータソースからの様々なデータを統合・分析し、広告配信の結果に最適な属性情報を付与して、初めてデジタル識別子に依存せずに、メディアやデバイスを横断したユニークなリーチ規模を把握することができます。また、前述の通りプライバシー環境が変化し続けている中、集められる参照用のデータ群は、取得できないデータが増えていくにつれ、いずれ属性情報が付与できない広告配信の結果も増えてくると想定されます。その付与できない部分に対して、部分的に得られている情報、例えば広告が表示されていたコンテンツの情報などを参照情報として、機械学習(AI)によって属性情報を予測していく方法も出てきています。このような機械学習型の測定方法においては、データ分析・予測精度が重要になっています。AIには様々なモデルがあり、その精度を見極めるのが重要になりますが、教師データを用いたAIモデルの場合、予測時に参照する「属性付与結果の正解パターンを集めたデータ」の質が鍵になります。 最後に このように変化し続けるデジタル業界に対応するには、マーケティング担当者が測定パートナーと連携しながら、環境の変化に柔軟に対応した新しい計測技術を活用していくことが重要になってくるでしょう。大規模で偏りのない属性データベースを維持しつつ、将来のデジタル環境の変化に備えて新しい技術に投資するなど、それらのことを広告主企業が単独で実現させるのは困難です。長年に渡って蓄積してきた測定ノウハウや、より高精度な計測データ推計を行う上で重要な軸となる正解データ(教師データ)を保有し、測定技術を常にアップデートしている第三者機関と連携することが不可欠でしょう。

  • 予約型広告を活用する上でのオーディエンス理解の重要性

    Z世代とシニア世代のスマートフォン利用動向 日本において、デジタル広告費がテレビ広告費を上回ってから3年が経ちましたが、デジタル広告は消費者とのコミュニケーションを取るための様々な機会を提供する一方で、マーケターが解決すべき課題も多くあります(出典:「2021年 日本の広告費」株式会社電通 ニュースリリース 2022年2月24日)。これまで、デジタル広告を配信する上で、サードパーティークッキーを活用したターゲティングが主流でしたが、クッキーレス化が進む中、ターゲティング設定やリーチ・フリークエンシーをコントロールすることはますます困難になってきています。これらの課題に対処すべく、プログラマティック広告から予約型広告を活用するマーケターも増えています。 スマートフォンの利用は65歳以上の消費者で増加していることから、シニア世代とコミュニケーションを取る手段として、デジタルの重要性が高まっています。また、シニア世代に加えて、Z世代の購買力が高まっていることから、若い世代にも多くのマーケターの注目が集まっています。デジタル上の行動は世代によって大きく異なり、効果的にターゲットにリーチするためには、それぞれの動向を把握することが不可欠です。これまでターゲティング広告をメインで出稿していたマーケターであれば、各メディアを利用するオーディエンスを気にするよりもターゲティング設定の調整により重きを置いていたでしょう。しかし、予約型広告を配信する上では、メディアのオーディエンス特性を把握し、広告のターゲットに適したメディアであるかを判断することが重要になります。 デジタル広告を配信する上で、SNSや動画サービスなど幅広い年代に利用されているメディアを中心的に活用しているマーケターも多いのではないでしょうか。しかし、同じメディアに注目しすぎると、より効果的にリーチし、高いエンゲージメントを確保できるメディアを見逃している可能性もでてくるため、各世代のスマートフォン利用の全体像も把握することが重要になります。例えば、Z世代とシニア世代の、アプリとブラウザの利用状況をみると、利用時間ではどちらの世代でもアプリの割合が高くなっていますが、シニア世代ではZ世代と比べるとブラウザの利用時間シェアは2倍以上になっています(図表1)。 つまり、アプリから使用されることの多いメディアのみがメディアプランに含まれている場合、シニア世代にリーチする貴重な機会を失っている可能性があることを意味します。 メディアを選定する際には、各メディアが発表している媒体資料を活用してメディアプランをたてることが多いのではないでしょうか。しかし、オーディエンスデータの指標はメディアによって異なっていることが多く、各メディアのオーディエンスを直接的に比較できないことが課題になっています。そのため、オーディエンスを横並びで比較可能な、代表性が担保された第三者機関が提供するメディアデータをあわせて利用することが重要です。そうして初めて、マーケターはターゲットとしている消費者がどのようなサービスに時間を費やしているか、そしてどのようなメディアをメディアプランに取り入れるべきかを可視化することが可能になります。 実際に、デジタルネイティブであるZ世代がスマートフォン利用時間の大半を「エンターテイメント」やSNSなどが含まれる「サーチ、ポータルとコミュニティ」に費やし、それぞれスマートフォン利用時間の43%、24%を占めていました。一方で、シニア世代では異なる傾向が見られます。シニア世代も「エンターテイメント」と「サーチ、ポータルとコミュニティ」には多くの時間を費やしていますが、若年層と比べるとその割合は少なく、それぞれ22%、19%となっていました。また、65歳以上は「ニュースと情報」にスマートフォン利用者全体と比べると2倍以上の時間を費やしていることがわかります(図表2)。 また、キャンペーンの目的によっては、効率的にターゲットにリーチするだけでなく、エンゲージメントを高めることが可能なメディアを選定することも重要になります。このような場合は、どのようなサービスが各世代に特徴的に利用されているかを把握する必要もあります。 利用者数上位5位のサービスを年代別に見ると、「Google」、「LINE」、「YouTube」、「Yahoo Japan」がどの年代でも上位に含まれていますが、各年代が特徴的に利用しているサービスを見ると、年代によって異なる傾向があることがわかります。Z世代では「Zenly」、「Discord」、「pixiv」などのサービスを利用する傾向がある一方で、シニア世代では、ニュース関連サービスが上位にランクインしています(図表3)。 このように比較可能なオーディエンスデータを活用して、ターゲットとしている消費者の特徴やどのようなカテゴリーに時間を費やしているのかを把握することで、より効果的にコミュニケーションを取り、ブランドの価値を高めていくことが可能になります。 サードパーティークッキーの使用が段階的に廃止されるにつれ、マーケターはサードパーティークッキーを活用したターゲティング依存から脱却するために様々なアプローチをとる必要があります。 その一つの方法として予約型広告を活用するマーケターも増えていますが、それを効果的に活用するためには、各メディアのオーディエンス特性を把握することが重要になります。クッキーレス時代のデジタル広告に関わるマーケターに必要なデータやインサイトは、これまで慣れ親しんできたものとは異なります。予約型広告をメディアプランに組み込む際には、メディアが発行する媒体資料を基に検討することに加え、横並びで比較が可能な第三者機関の提供するメディアデータを活用することの重要性は今後も増してくるでしょう。

  • Carrie Bradshaw at 55: Still fabulous, but too old for advertisers?

    The character of Carrie Bradshaw made her debut on HBO as the lead of Sex and the City (SATC) in 1998 at the age of 33. For six seasons, SATC became a kind of secret roadmap for those looking for love, those starting out or starting over, the cool kids wanting the latest look and…

  • メディアプランニングに敏捷性をもたらす3つの鍵

    急速なニュースサイクル、めまぐるしく変化する消費者行動、そして新型コロナウイルスの継続的な感染がもたらす先行き不透明感の中で、マーケティングの成功には適応力が重要な鍵を握っています。ブランド目標を達成するために、マーケティング担当者は、主要なオーディエンスをマーケティング活動の中心に据えたメディアプランニングを、年初だけでなく年間を通して継続的に行う必要があります。常に消費者に焦点を当てた測定方法(always-on=常時測定)を確立することで、マーケティング担当者はその結果を活用し、マーケティング戦略と戦術を継続的に最適化することができるのです。 マーケティング担当者は敏捷性を持ったメディアプランニングをおこなうために以下の3つの鍵を実践するべきです。 「人」中心のプランニング 急速に進化する消費者行動やニーズを捉えるためには、対象とするオーディエンスのニーズに真摯に耳を傾け、適切に対応することが重要です。フォレスターは、2022年は快適性と持続可能性が消費者の買い物の優先順位になると予測しており、マーケティング担当者が見込み客にアピールする方法についてのハイレベルの方向性を示しています。 しかし、より詳細なレベルで主要なオーディエンスを理解することは、動く標的を追いかけるようなものです。例えば、メディアのプラットフォームやチャンネルが増えたことは、消費者がコンテンツを消費するための選択肢をこれまで以上に多く持つようになったことを意味します。特に消費者の多様化が進む現在、マーケティング担当者は、ブランドのターゲットオーディエンスの最新インサイトを発掘する手段を確立することが重要となります。ファーストパーティデータは、ブランドに対する消費者の全インタラクションを追いかける強力な手段となり、従来のサードパーティデータソースが提供し得ない深いレベルの理解を確立することができます。 ブランドが主要オーディエンスの行動や興味関心の変化を捉えるには、オーディエンスデータの取得に時間や余力を費やすのではなく、マーテックツールを駆使することが有用となります。マーケティングテクノロジーを活用すれば、マーケティング担当者は必要に応じて消費者実態を確認できるようになリ、消費者のタイムリーなニーズに応えるキャンペーンを展開できるようになります。 継続的なメディアプランニングを実践する マーケティング担当者は時代遅れの戦術にとらわれず、継続的なプランニングを意識的に実施するべきです。収集したデータや情報を分析し、消費者トレンドの進化をリアルタイムに把握することで、ブランドはオーディエンスとのつながりを持ち続けることができます。また、マーケティング担当者がキャンペーンの結果を記録し評価する頻度が高ければ高いほど、どの戦術が本当に効果的であるかを知る機会が増えます。このようにして得られたインサイトを過去のファインディングスと組み合わせ、効果が実証されている戦術のみにマーケティング費用を再配分することができます。最新のインサイトを活用して実施中のキャンペーンを調整すれば、消費者の共感を得られないキャンペーンに時間や予算を投下することはなくなります。 継続的なメディアプランニングは、新たなキャンペーンアイディアやメディアバイイング手法に対し、短期的なテストを行う余地が生み、テスト結果が芳しくないアイディアや手法は、直ちに中止することができます。キャンペーンが良い成果を上げた場合、通常のマーケティングミックスにキャンペーンコンセプトを組み込むことができます。 また、競合のパフォーマンスにも目を配る必要があります。競合の予算を分析することで、ターゲットオーディエンスへの競合のアプローチを把握し、競合の投資が自社の売上目標に与える影響も明らかになります。そうすれば、マーケティング担当者は、ROIへの影響を、競合の支出によるものか、自社のキャンペーンが不十分であったことによるものかを判断することができるようになります。 プランニング作業の整合性がマーケティング効率を向上 マーケティング担当者は、プランニングとバイイングの整合性を確保するために、各ソフトウェア・ソリューションで履歴データと同じオーディエンス・プロファイルを使用するコネクテッド・プランニングによって、キャンペーン・プランニングをさらにスマートにする機会が得られます。マーケティング担当者は往々にして、メディアチャネル別に異なるターゲット定義を使う傾向にありますが、この場合、成果は個別に評価されます。オンラインプラットフォームではブランドのファーストパーティデータを使用し、オフラインではサードパーティデータを使用するように、プラットフォーム別に異なるデータセットが利用されると、マーケティング担当者はばらばらのターゲットに対して活動を行うことになり、その結果、マーケティング活動の計測値を積み上げることができなくなります。 さらに、マーケティング担当者は平均28社の異なるベンダーを利用しており、一貫した測定とプランニングが困難な状況にあります。断片化されたアプローチは不便なだけではなく、効果にも悪影響を及ぼします。ニールセンの調査によると、様々な業種や規模のブランドは既存のマーテックを信用しておらず、大企業のマーケティング担当者のほぼ半数(47%)は、「データ品質」が障壁になっていると回答しています。 マーケティングの成功を最大化するために、データ、ソフトウェア、パートナー間の整合性を優先する必要があります。チャネルやキャンペーン間で統一されたターゲット定義を使用することで、マーケティング担当者は、当初のマーケティング計画との関連でキャンペーンの成功に関する実用的なフィードバックを確保することができます。幸いなことに、マーケティングテクノロジーの進歩によってツール間の連動性は向上しており、プランニングツールからバイイングプラットフォームに至るまで、一貫した計測が可能になっています。さらには、マーケティング担当者のテックスタックの合理化を実現する一体型ソリューションも提供されています。マーケティングインサイトを集約することで、マーケティング担当者は異なるシステムを使用するよりも迅速に、より正確に行動することができます。 新型コロナウイルスが及ぼす影響は公衆衛生を越えて、消費者行動やメディア接触に対し、長い影を落とすと予測されています。これを踏まえ、マーケティング担当者にはプランニング戦略に対する柔軟性と感受性を今後も維持することが求められます。ここで述べてきたの3つの鍵を一体的に活用して、マーケティング効果に最も影響を及ぼす戦術を把握することが重要です。成長意欲と新たなプランニングや計測を組み合わせれば、マーケティング担当者はメディア環境の変化に左右されず、自信をもってマーケティング活動を実践することができます。 This article first appeared on MarTech Series.

  • 変化の激しい時代において、海外市場での広告費トレンドを把握することの重要性

    マーケティング担当者にとって、広告出稿ボリュームを決定する際に考慮しなければいけない外的要素は数多くあります。すでに多くのマーケティング担当者が影響を受けているCOVID-19などの社会全体の変化や、自動車業界などにおける半導体不足のような特定の業界における変化、また市場ごとの競合企業の動向など、さまざまな要素を把握した上で、自社の目標達成のために必要な出稿量を決定していくことになります。このような様々な外的要素は日々変化していくため、海外展開している日本企業の担当者にとっては、そのトレンドの変化をタイムリーに把握した上で、意思決定を行っていくことが重要になります。 実際、例えばオーストラリア市場における広告費のトレンドを見ると、大手グローバル自動車ブランドの広告費はオーストラリア市場全体(他のカテゴリも含む)のトレンドと同様、2020年の4-6月期以降は増加傾向にあります。しかし、日系の自動車ブランドの広告費のトレンドは、グローバルブランドのように市場全体と同じトレンドを描かずに、コロナ以前の水準には届いていないことがわかります。ブランド・エクイティが低下すると、特に競合他社と比べて広告費が低い場合は、将来の売上減少につながる可能性があります。商品の供給不足の際にコンバージョン目的の戦術を実行すると、コンバージョンした顧客への対応が滞った場合などにブランドに対する信頼を失う危険性がありますが、ブランド認知などのアッパーファネルの活動に注力することで、ブランドにとってのロイヤルカスタマーの維持とリード顧客層を拡大することができるでしょう(図表1)。 タイ市場においては、日系の食品、飲料ブランドはタイ市場全体と似たトレンドで一時期減少したものの、2021年にはコロナ前の水準に戻ってきています。一方で、グローバルブランドはより早いタイミングから広告出稿量を増やし、コロナ禍で外食が減少して家での食事が増えたなど、消費者の食生活の変化に対応したコミュニケーションを行っている様子が伺えます(図表2)。海外市場に進出している日系企業にとって、このような競合や市場全体の変化をいち早く把握することが重要です。 そして、競合他社の出稿量と比較しながら、自社の広告費を増やすべきかどうか判断する必要があります。例えば、広告費を増やす場合でも、単純に全体的に増やすのではなく、競合他社の出稿量が少ない媒体で自社の広告費を増やすなど、競合他社との差別化策を取り入れたコミュニケーションを取る方法を検討することも考えられます。実際、タイ市場の屋外広告費のトレンドを見ると、消費財カテゴリではコロナ前の半数程度の出稿ボリュームが続いていますが、耐久財などのその他のカテゴリではコロナ前の水準近くまで広告費が回復してきています、(図表3)。例えば、タイに進出している日系の飲料・食品ブランド企業は、競合が今回のように屋外広告比を増やしていないことを確認した上で、屋外広告への出稿を増やすことを検討すると良いでしょう。ブランドの担当者としては、カテゴリ全体のトレンドだけでなく、その他の業界のトレンドも合わせて把握した上で、最適なタイミングで各メディアの出稿量を変更していくことが、消費者の認知獲得において重要になります。 私たちの生活環境は日々大きく変化しています。自国における変化を追うことすら難しい状況下、海外進出ブランドの担当者は遠い市場の消費者、業界の変化を随時追っていく必要があります。今回見たように、競合他社や他業界の広告費が増えているケースもあるでしょう。そのような場合は、競合や他業界の広告費を媒体別に把握した上で、より効果的な媒体を選定してコミュニケーションプランを策定することが、海外市場で成功する上で非常に重要になります。