アメリカ人は、従来のテレビを見る時間の5分の1以上を費やしており、その結果、多くの広告を見ている。ニールセンの年次報告書『Advertising and Audiences』(広告と視聴者)によると、この広告露出の増加に加え、放送テレビでは毎時のコマーシャル時間が前年比で増加している。過去5年間では、ネットワークテレビの上昇にもかかわらず、2013年の各時間の平均コマーシャル時間は、ネットワークテレビの14分15秒に対し、ケーブルテレビは15分38秒でトップである。
広告スポットを放映するチャンネルがさらに増えていることも相まって、マーケティング担当者にとって広告を定着させるのは至難の業だ。だから、テレビ広告費が増加傾向にあるのも不思議ではない。米国では、2009年の640億ドルから2013年には780億ドルを超えた。しかし、放送とケーブルの両方で30秒のプライムタイムのテレビ広告スポットの平均費用は、同じ期間中にわずかに減少し、2013年には7,800ドルであった。しかし、放送だけのプライムタイムのスポットの平均は10倍近く、2013年には75,000ドルだった。
出稿額の増加に加え、広告主は長さの短い広告を増やすことで、動画エコシステムの変化に適応してきた。15秒広告は、2000年には放映されたテレビ広告全体の35%しか占めていなかったが、2013年には44%に増加した。一方、30秒広告は、同じ期間に62%から53%に減少した。