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時間を効率的に使って情報取得をするミレニアル世代
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時間を効率的に使って情報取得をするミレニアル世代

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ミレニアル世代はその人口の規模や拡大する消費力から、近年、世界中のマーケティング関係者から注目されています。この世代は2000年以降に成人を迎えた年齢層(ニールセンでは21~37歳をミレニアル世代と定義)を指し、消費行動・思想・価値観が親世代とは大きく異なることが特徴で、幼い頃からテクノロジーに触れる経験を持っていることからデジタルネイティブとも言われています。

スマートフォンの普及によって、消費者の情報収集行動は大きく変化してきました。従来のメディアと比べ、瞬時に探している情報を収集することが可能になった反面、1日に触れる情報量も増え、その情報が価値のあるものなのか、自分に必要なものなのかを判別するためにも膨大な労力が必要になってきました。そのような情報過多な環境の中で、ミレニアル世代はどのようなプラットフォームを使って、どのように情報収集をしているのでしょうか。今回は、米国のデータを基にミレニアル世代の情報収集動向のひとつであるニュース消費動向に注目してみたいと思います。

~時間を効率的に使って情報取得をするミレニアル世代~
(ニールセン デジタル アナリスト コヴァリョヴァ・ソフィヤ)

■ミレニアルはデジタルでニュースを消費
まず初めに、ミレニアル世代のメディア全体の利用時間を見てみたいと思います。全体平均と比べるとミレニアル世代の1日当たりの利用時間は約2時間ほど短く、8時間45分となっています。プラットフォーム別の割合として、18~34歳ではデジタルが43%を占め、テレビ(ライブ視聴+タイムシフト視聴)の26%を大きく上回ります。その中でもスマートフォンからのコンテンツ視聴は29%で、各プラットフォームの中でも最も高い割合となっています(図表1)。全体ではテレビの視聴時間が最も長いのに対し、ミレニアル世代ではスマートフォンからの利用時間が最も長いことが、このデジタルネイティブな世代の特徴とも言えるでしょう。



続いて、ニュースコンテンツのリーチを21-37歳(ミレニアル世代)と38歳以上の層で比較すると、テレビではミレニアルより上の世代のリーチが高く、ミレニアル世代との間には29ポイントの差があるのに対し、デジタルではミレニアル世代のリーチが8ポイント高くなっています。より若いミレニアル世代の方がニュースへの関心が薄いと思われがちですが、デジタルのニュースコンテンツではミレニアルより上の世代を超える9割近くの人が視聴していることから、世の中の出来事や動きに対しての関心度は大きく差がないと言えます。デジタルだけでニュースを視聴する割合をみると、ミレニアル世代では36%と、38歳以上の9%を大きく上回り、この世代のニュース視聴はデジタルコンテンツが中心となっていることが分かります。しかし、デジタルでニュースを視聴するデバイスとしては、ミレニアル世代ではモバイルのみの利用が多少多いものの、大きな差は見られません。モバイルで、いつでもどこでも、コンテンツにアクセスしたいと考える人は、どちらも同じ程度の割合となっています(図表2)。



■ニュースに割くメディア視聴時間が短いミレニアル世代
では、ニュースの視聴時間はどうでしょうか。テレビは決まった時間に、長時間視聴するという特徴が挙げられますが、デジタルでは自分に必要な情報を必要な時に取得でき、短時間で情報収集することが可能です。前段で、デジタルでの情報収集を中心とするミレニアル世代は、ミレニアルより上の世代に比べるとメディア視聴時間全体として短いということを述べましたが、ニュース視聴時間でも同様の傾向が見られます。ミレニアル世代では、年間のニュース視聴時間はミレニアルより上の世代の1/3程度となっています(図表3)。デジタルでの情報過多が加速する中で、自分が求める質の高い情報をより効率的に取得する重要性が増しているといえます。



■短尺動画で負担なくニュースを視聴するミレニアル世代
米国のミレニアル世代はニュースに対しての関心が薄いといわれてきましたが、ニュースコンテンツのリーチからも分かるように関心が薄れているのではなく、そのコンテンツの視聴方法がスマートフォンの普及とともに変わってきていることが分かります。モバイルからのニュース視聴割合は変わらないものの、ミレニアル世代はデジタルニュースしか視聴しない人の割合が高くなっています。つまり、「ミレニアル世代はデジタルに頼っている」ということが言えますが、それはなぜなのでしょうか。

ミレニアル世代がデジタルに頼る理由として、その特徴でもある「短時間で必要な情報だけを」「日常生活の中で負担なく」取得できるということが考えられます。デジタルの普及とともに膨大な情報が溢れ、どの情報が価値あるものなのか、信頼できるものなのかを自ら判断することも一層重要になってきました。自分にとって価値ある情報を探したり、複数の情報を見比べ判断するには時間や労力がかかります。

そのような環境の中で、情報の質や傾向を一定の消費者向けに選別し、パーソナライズされたコンテンツを配信することで情報収集のコストを抑えてくれるキュレーションメディアは米国でも注目を集めています。 さらに、SNSの発展やスマートフォンでの動画視聴が増えている中で、米国ではミレニアル世代に特化したニュース配信サービスも誕生し、分散型メディアを活用した短尺の動画ニュースも注目されています。「Now This」を運営するGroup Nine Mediaは米国の20代の81%にリーチし、カフェでの待ち時間やスキマ時間などに無音状態でもスマートフォンから視聴できるように字幕がついていたり、テンポよく場面を切り替えたりすることで、複雑なトピックでも視聴者に内容が分かりやすく伝わることが特徴として挙げられます。タイムラインに流れてきたコンテンツを、そのまま他のページに遷移することなく閲覧し、受け身で情報を得ることで、メディア視聴時間の短いミレニアル世代でも、日常生活の中で負担なくニュースを視聴できることがもう一つの特徴といえます。

日本のミレニアル世代はスマートフォンの普及率が高く、29歳以下の41%がスマートフォンのみでインターネットを利用している点が特徴的です(発表内容はこちら)。そのような環境の中で、日本の若年層も日々触れる情報量が多く、効率的に情報収集するニーズが高い可能性があります。実際、日本でもキュレーションメディアは継続して利用者数を伸ばしています。また、キュレーションメディアなどの「短時間で複数情報を獲得できる」サービスにも引き続き注目する必要がありますが、「NowThis」のような「日常生活の中で負担なく」情報を取得できるような新しい独自コンテンツも、今後日本で伸びてくる可能性も十分あるかと思います。短尺動画によるニュースコンテンツなど、ビジュアルやストーリーで視聴体験できるようなサービスも、今後ミレニアル世代にリーチする一つの鍵になるのではないかと思います。