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クッキー時代のデジタル広告の効率的な配信施策について

1分で読めるシリーズ|ニールセン デジタル シニアアナリスト 宗像直樹|2020年12月号

デジタル広告では、ユーザーの登録情報や過去にアクセスしたサイトの情報などを活用したターゲティング配信が多くされています。例えば、一度自社サイトにアクセスした人に対して別のサイト上で自社の広告を配信するリターゲティング広告など、多くのターゲティング広告でサードパーティクッキーが利用されています。しかしEUにおける一般データ保護規則(GDPR)やアメリカのカリフォルニア州における消費者プライバシー法(CCPAの成立などにより個人情報より厳格な管理が求められる、サードパーティの利用が制限される動き出てきます)は既にITPにより制限開始、Googleも2022年から制限開始予定にて発表され、広告のターゲット配信が大きな変革求められています。

来たるクッキーレス時代に向け、様々な対応策が検討されている中、現段階で注目されている効率的に広告を届けるための方法についてご紹介します。

クッキー時代のデジタル広告の効率的な配信施策は、現在進行形で開発が進んでいるものが多いなか、代表的なものは以下のように分類されます。

サードパーティクッキー以外の識別子を用いて個人を特定して配信する方法

特定のメディア内で配信する方法

メディア横断的に配信する方法

識別子を使わずに配信する方法

コンテキスト③マッチ

メディアデータを活用する利用者属性に基づいて配信する方法

   

特定のメディア内で配信する方法

この方法は、特定のメディアで利用者に会員登録してもらう、個々にユニークなユーザーを付与することで、メディア内での行動履歴や登録情報を紐付け、個人を特定します。

メディア横断的に配信する方法

方法は①、特定のメディアやそのグループ企業の提供するサービス内に限定されてしまうため、特定のメディアに限らず横断的に個人を特定できる手法が、最近注目されています。

この方法の一例として、ニールセンが提供する「ニールセンジャパンモバイルネットビュー Powered by Lotame」、ニールセンが提供するモバイル視聴率データモバイル。Netviewの調査パネルの属性と行動履歴データの教師データとして、Lotameの保有する配信対象プールに突合、モデリングにより拡張することで広告の配信対象をセグメントとして提供しています。

モバイル視聴者層

一方で、広告IDを用いた方法は将来的に使用できなくなる可能性があるため、今後は識別子の共通ID(UnバーサルID)に変更していく動きが見られます。

ここまでは、サードパーティクッキー以外の識別子を用いて個人を特定して配信する方法についてご紹介しています。

コンテキスト③マッチ

コンテキストマッチとは、Webページのキーワードや文脈、画像などを自動的に解析し、その内容に関連する広告を配信する方法です。

メディアデータを活用する利用者属性に基づいて配信する方法

デジタル広告においても、当初はテレビなどの広告と同様に特定のメディアの広告枠を買い取り、掲載する純広告が多かったのですが、その後ターゲティング配信が主流になりました。その流れが最近のサードパーティク規制によって変化求められ、改めて広告に注目が集まっています。デジタルコンテンツ視聴率(DCR)、メディアを横並びでオーディエンスを比較することができるデータを提供していることに加え、従来のビーグル単位はもとより、ビーグル内のコンテンツで利用者の年代属性を把握することができます。このようなメディアデータを活用、例えばリーチの最大化を狙うものがある、利用者数の大きいメディアを選定、またターゲットへの効率的な配信を目指すものが存在し、ターゲット濃度の高いメディアを選定しなければ、キャンペーンの目的に応じたメディアを選定し実現させます。

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