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健康に配慮したライフスタイルを極めたいオーストラリアの消費者
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健康に配慮したライフスタイルを極めたいオーストラリアの消費者

再度ロックダウンに突入するオーストラリアにおいて、消費者の意識は健康維持に向けられています。健康志向の高まりを加速しているのは、新型コロナウイルスだけではありません。自身や家族の健康維持は、オーストラリアの消費者の80%にとって最優先事項となっており、消費者の健康維持重視は5年前と比較すると11%上昇しています。また興味関心という点でも、食品や料理関連ウェブサイトでの滞在時間が2019年同時期比16%増加しています。

消費者の健康意識が高まっている状況でキャンペーンに対する消費者の共感を最大化するためには、企業やブランドのマーケティング担当者は健康に配慮したライフスタイルを極めたいという消費者意識の主要因を理解する必要があります。具体的にはより健康的な食事、アルコール摂取の低下、運動の増加などが挙げられます。

食の健康志向

健康を最大限に高めるために、オーストラリアの消費者はより天然の食材や栄養価の高い食事を積極的に選んでいます。この傾向は、特に年齢の高い層において顕著です。nd more nutritious choices, especially older generations.

健康意識が高まっている消費者へのアピール

世界が新型コロナウイルスとの戦いを続ける中、心と身体の健康やウェルビーイング(幸福)は、かつてないほどマーケティング担当者や消費者の注目を集めています。健康を重視する新たな消費者意識やニューノーマルへの対応は、多くのブランドや広告主にとって継続的な検討事項となります。

2021年上半期、健康的なライフスタイルを志向する消費者に向けた健康食品、ダイエット食品や野菜の広告費は、前年同時期比 3倍となりました。見込み顧客に対し、適切なタイミングでエンゲージメントの構築を狙うブランドにとって、広告費用の増加は重要となります。Nielsen Consumer and Media View データによると、オーストラリアの消費者のほぼ3人に1人は、低脂肪ダイエットは今や生活様式であると回答しました。 

フードデリバリー業界も、消費者に浸透しつつあります。Nielsen Ad Intel データを見ると、レストランのデリバリーサービス、健康食品や料理のデリバリーをくくったカテゴリーの広告支出は増加傾向にあります。レストランのデリバリーサービスでは Ubereats、Menulog、DoorDashやDeliverooの広告費が増えています。背景には新型コロナによる外食規制により、消費者はお気に入りのレストランで食事をすることができない状況があるからです。 

広告費が増加しているもう1つのカテゴリーは Lite N Easy、Hello Fresh、Youfoodz、Marley Spoonなど健康食品のデリバリーサービスです。理由として、複数の要因が挙げられます。まずはリモートワークの増加により、家庭外での食品や飲料の消費が減少したこと、次に自宅で献立をし、調理をするようになると、健康的な料理に時間をかけずに調理できるようになり、消費者は新たなレシピを欲するようになっていることが挙げられます。 外食規制は今後緩和されることが予想されますが、レストランが提供するメニューのデリバリー、自宅で調理する料理のバラエティを増やす、さらには自宅で家庭料理のレシピを再発見するなど、消費者にとっては食に関する新たな選択肢が増えています。

意識の高いアルコール飲料の摂取 

消費者による自然食品や天然食材へのシフトは、アルコール飲料の選択にも反映されています。オーストラリア在住の18歳以上の消費者の52%はアルコール飲料の摂取量が減少したと回答している一方で、引き続きアルコール飲料を摂取している層はスピリッツ(蒸留酒全般)を摂取しており、天然の原料を使った選択肢を求めています。

ビールの摂取量はやや減少、対してワインの摂取量は安定しています。スピリッツの摂取は増加しており、34%が過去3か月に何らかのスピリッツを摂取していました。

オーストラリア中のブランドは、この新たな消費者セグメントに対応するべく、ノンアルコール飲料の開発を急いでいます。健康志向の高まりを受け、スピリッツを好む消費者は天然の原料で作られた商品を選ぶ傾向にあります。バリューに加え、これら天然志向消費者の検討重視ポイントは以下の通りです。

スマートウォッチ、フィットネストラッカー利用の増加

ロックダウンにより人々は通常の生活を送ることが難しくなってはいる一方で、オーストラリアの消費者意識はフィットネスにも向けられています。調査対象者の66%は、可能な限り家から出てアクティブな生活を送りたいと回答しています。 

人々の健康志向の高まりと共に、健康器具の所有も増加しています。オーストラリア人のほぼ3人に 1人(32%)は、現在スマートウォッチまたはフィットネストラッカーを所有しています。オーストラリア人の17% が今後1年以内にフィットネストラッカーまたはスマートウォッチの購入を予定しており、スマートウォッチや健康器具市場は拡大基調にあります。

デジタルフィットネスの台頭

オンラインの健康・フィットネスプログラムの台頭は、ロックダウン中に健康を維持したいという消費者のニーズを後押ししています。フィットネスジムやブートキャンプが利用できなくなった消費者にとって、自宅でのフィットネスが新たな日常となりました。消費者は対面式のフィットネスセッションから、エクササイズや栄養サポートを提供するオンラインアプリの利用へと移行しています。 

Nielsen Ad Intelによる広告費推定によると、Noom、VShredや28 by Sam Wood などのフィットネス系サービスは、それぞれが提供するオンラインの健康フィットネスプログラムのプロモーションに多大な投資を行っています。これらのサービスはパーソナライズされたプログラムやウェアラブルテクノロジーを提供することで、利用者がプログラム受講期間中の食事や習慣を簡単にトラッキングできるようにしています。

マーケティング担当者にとっては、健康意識の高い消費者が最重視するコトやモノを強調して消費者のエンゲージメントを獲得し、キャンペーンへの共感を最大化する大きな可能性が存在します。特にベビーブーマー世代(1946-1966年生まれ)やプレブーマー世代(1946年より前に生まれた世代)に対しては、提供するサービスを信頼できる情報源として位置付けることが重要となります。