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10代のコミュニケーション関連サービスの利用動向について探る
レポート

10代のコミュニケーション関連サービスの利用動向について探る

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コミュニケーション関連サービスはLINEとTwitterの2強

スマートフォンでLINEが最も利用されているサービスであることは、さまざまなメディアでも取り上げられていますが、10代ではTwitterもLINEに劣らないくらい活用されています。

まず、具体的に数値をみてみます。弊社が今年10月に発表した調査結果ではLINEの利用率が最も高く92%となっていましたが、TwitterもLINEに迫る80%という利用率でした。これを全体の傾向と比べるとLINEの70%に対しTwitterが43%となり、10代のTwitterのアクティブさが目立ちます(図表1)。加えて単なる閲覧での利用にとどまらず、51%が積極的に投稿を行っている状況も見えてきました(図表2)。また、他社の調査にはなりますが、ダイレクトメッセージ(DM)も積極的に使っているという状況も明らかになっています(スマートアンサー Twitterの利用状況に関するアンケート)。

図表1:コミュニケーション関連サービスの利用状況 10代


Source : Nielsen Digital Consumer Database 2015
※10代 : 16~19歳


図表2:Twitterの利用状況 10代

Source : Nielsen Digital Consumer Database 2015
※10代 : 16~19歳

では、彼らは具体的に何をしているのでしょうか。興味関心のある分野でアカウントをフォローしたり、好きな芸能人・著名人をフォローしたりという、いわゆる情報取得のために活用されていることは周知の事実ですが、それだけでは高い利用率や積極的な投稿、DMが利用されている状況の十分な説明になっていないように思います。

実はTwitter上でもLINEと同様にリアルな友人同士で会話が行われていることに注目すべきです。以前、若年層に話を聞いた際に驚いたのは、鍵付きアカウントを用いて友人同士で普通に会話が行われている状況でした。

そうなると、LINEとどのように使い分けているのかが気になります。LINEでは「既読スルー」などの言葉が流行ったように、返信に対するプレッシャーが大きいのに対し、Twitterでは既読がつかず、より気軽に会話が始められるということでした。返答を期待しているわけではなく、なんとなく気になっていること、なんとなく思いついたことをつぶやき、そこに友人が反応することで会話が始まる。その後、どこかに遊びに行くなど話が具体的になった際にはLINEでグループを作り、話を進めるということでした。この使い方には大変に感心させられた記憶があります。このように今の10代はとても器用にサービスを使い分けています。

動画投稿サービスから身近な人気者が多く誕生

今年は前述のような、どの年齢層でもある程度認知度のあるサービスのほかに、10代の間で絶大な人気を誇るサービスも話題になりました。特にMixChannelやVine、ツイキャスなどがその代表格になると思います。これらのサービスはコミュニケーション関連サービスの中でも動画の投稿・共有がメインとなっており、一般のユーザーが簡単にスマートフォンを使って動画を撮影・投稿・共有できることが特徴です。10代の間では気軽に動画を投稿するという行動が定着しつつあるのかもしれません。

MixChannelは10秒の短編動画を投稿できるサービスで、中高生を中心に「ミクチャ」と呼ばれ人気となっています。カップルでの動画や友達同士での振り付きダンス動画などが人気です。VineはTwitter社が運営しており、こちらも6秒と短編の動画投稿サービスで、日本では女子高校生の投稿などが人気となっています。ツイキャスは前述の2つのサービスとは少し異なり、ライブ放送で比較的長めの動画配信サービスとなっていますが、同様に若年層の女性を中心に人気を博しており、今年の9月には累計の配信数が2億回を突破したことを発表しています。

いずれのサービスでも多くの場合、人気の動画は一般のユーザーからの投稿となっており、自分と近い環境にいるユーザーの投稿に共感を覚え、自分自身も同じように共感してもらえるかもしれないという参加意識を芽生えさせていることが、サービスの利用が拡大している一因といえると思います。また、SNSの要素を持ち特定の人たちとつながるコミュニティのなかで生まれる共感から人気に火がつく仕組みも注目すべき点だと思います。

まずは体験することが重要

このように現代の10代は友人と会話をするときでさえも、サービスを賢く使い分けており、全体的な利用者数や利用時間の傾向を見るだけでは発見できないことも多くあります。企業の担当者はメッセージを伝えたい相手を具体的に思い浮かべ、定性的に話を聞いてみることで、数値の裏付けがとれ、新たなインサイトを得ることができます。

また、前述の動画投稿サービスでは、一見しただけでは(いわゆる大人には)面白さや魅力を理解することが難しい動画が人気となっている場合も多く見受けられますが、10代の若者の多くがこれらのサービスを利用し、それらの動画に共感していることも事実です。

デジタルサービスの多くは、登録すれば無料で使うことができます。理解できないからと拒否してしまうのではなく、まず登録して、ある程度使ってみることで何かが見えてくることも多々あります。今後も次々と新しいサービスが誕生してくることでしょう。そういった状況の下で、企業がマーケティングにさまざまなサービスの利用を考える際には、まず体験してみるという姿勢が非常に重要になってくると思います。


(ニールセン エグゼクティブアナリスト 中村 義哉)