インサイト

貴社の広告、同じ人に過度に表示されていませんか?
レポート

貴社の広告、同じ人に過度に表示されていませんか?

{“order”:6,”name”:”subheader”,”attributes”:{“backgroundcolor”:”000000″,”imageAligment”:”left”,”linkTarget”:”_self”,”title”:”u3000u3000″,”titlecolor”:”A8AABA”,”sling:resourceType”:”nielsenglobal/components/content/subpageheader”},”children”:null}
{“order”:5,”name”:”pubdate”,”attributes”:{“sling:resourceType”:”nielsenglobal/components/content/publishdate”},”children”:null}

広告メッセージが狙っているターゲットに届いているのか(オンターゲット率/ターゲット到達率)という”リーチの重要性について”はよく語られます。今回はメッセージを届けたい人に広告を過度に見せてしまっていないか、広告のフリークエンシー(ユーザー1人あたりの表示回数)の測定がテーマです。

ユニークブラウザベースで見るフリークエンシーの過小評価とは

みなさんはフリークエンシーをどの様に計測しているでしょうか。例えば計測方法の一つとして、ユニークブラウザ(UB)をベースとした計測があります。これは、同じブラウザに対して同じ広告が何回表示されたかを計測する方法です。しかし、ある人が自宅/会社のPCでそれぞれブラウザを使い、またスマートフォンのブラウザを日々利用しているとすると、1人あたり3つのユニークブラウザが存在し、UBベースの計測では、それをそのまま3人のユーザーと認識してしまいます(図表1)。そして、それぞれのユニークブラウザで10回ずつ広告が表示された場合、各ブラウザの平均フリークエンシーは10回となりますが、実質1人に30回広告が表示されていることになります。つまり、ブラウザベースで見ているとフリークエンシーを過小評価し、過度に表示している可能性があるといえます。

広告を見てブランドが嫌いになった理由は「何度も同じ広告が表示されたから」

当社が2016年の3月に行った動画広告に関する視聴動向レポートによると、動画広告を見たことによる態度変容として「商品やブランドを嫌いになったことがある人」は17%となっていました。そして、嫌いになった理由としては「何度も同じ広告が表示されたから」という理由が最も多く65%でした(図表2)。もちろん、広告自体のクリエイティブやデバイス、広告の形式、広告を受け取る人によって許容の回数は異なっており、何回が最適なのかという明確な回答はないといえます。また、既にブランディング広告を出稿している広告主は、フリークエンシーの制限(フリークエンシーキャップの設定)をしていることも多いでしょう。しかし、その制限対象がユニークブラウザベースであった場合、実際にはデータ上よりも多くの広告がユーザーに表示され、ブランド毀損の危険性をはらんでいると言えるのではないでしょうか。

フリークエンシーも「人」単位でみる重要性

そこで、まず広告主は現在のキャンペーンのリーチ、フリークエンシーを「人」単位で把握することから始めるとよいでしょう。例えば「30代女性に5回表示させたい」といった目標があるキャンペーンの場合、まずキャンペーン全体で「届けたい人」30代女性に、広告が「どれくらい届いていたのか」を把握し、次にそのターゲットには「何回広告が表示されているか」を把握することです。「人」単位でのフリークエンシーを把握することで、過小評価をせず正確なデータを元にした打ち手を考えることができ、ブランド毀損のリスクを抑えることが可能です。つまり、フリークエンシーを「人」単位で把握することがブランドにとって重要な一歩となります。

フリークエンシーの最適な回数は継続的なデータ取得で仮説立て

最後に、フリークエンシーの最適な回数は何回なのかという点について簡易的に触れておきます。フリークエンシーの最適な回数については、その広告が表示される媒体の特性やコンテンツとの関連性でも変わると言われているため正解はありませんが、まずは年代や性別など同じ条件のもと広告に接触した回数ごとにブランドリフト値(好意度や購買意向など)を測定し、最適回数の仮設を立てる手法がよく使われます。例えば、4回接触したグループと5回以上接触したグループのブランドリフト値を比較し、5回以上接触したグループにおいて、ブランドの好意度が上げ止まるもしくは下がるといったデータが出れば、フリークエンシーの最適な回数は4回と推定できます。逆に、5回以上接触したグループでも好意度が上がるという結果が出れば、5回を接触回数の下限にすることが良いといえます。更に言うと、この計測による最適なフリークエンシー回数の仮説を、媒体ごとに設定することをお勧めします。いずれにしろ、1回の計測結果で判断するのではなく、目的別に継続的に複数回測定した結果の平均をもとに判断することが重要です。また、最近では、広告のバナーや動画内でアンケートをとりリアルタイムで計測し、ブランドリフトの数値が悪くなってきたタイミングでキャンペーン中にフリークエンシーをコントロールする、といったことも可能となっています。

今回は、フリークエンシーを「人」単位で見ていくことの重要性を中心にお伝えしました。デジタル広告はテクノロジーの日進月歩により、さらに早くより正確にデータを把握することが可能となってきています。ブランディング広告を最適な形で届け効果を発揮させるために、新しい技術や新しい計測方法をぜひ試してみてください。

(ニールセン シニアアナリスト 今田 智仁)

※記事中のソリューションの詳細は下記よりご覧いただけます。
「人」単位でのリーチを計測できるソリューション:  ニールセン デジタル広告視聴率
ブランドリフトを計測できるソリューション: ニールセン デジタルブランドエフェクト