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ASEAN 2015: この先起こる変化への準備は?
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ASEAN 2015: この先起こる変化への準備は?

2015年のASEAN経済共同体実現に向けた不安定な経済状況の見通しからすると、万全な体制を整えている企業にとっても、先を見据えた準備をすることが大きな課題となる。

ASEAN2015*の期限が迫るにつれ、商業界では、加盟国はみな準備ができているのかについての様々な憶測、意見、反対意見、発言が飛び交っている。しかし圧倒的過半数は、ASEAN地域が今後世界経済における重要な役割を担うことになるとの見方を示している。そしてASEAN地域が莫大な成長の可能性を秘めているという見方には正当な根拠もある。ニールセンは、東南アジアのGDP(国内総生産)はこの先10年の間、毎年7%近く増加していくとの推定を出した。この地域は6億人の人口を誇り、その内急速に増える中間層の人々は必要最低限以上の生活レベルへ移行しようと、経済力を確立させてきている。世界の中間層の中でアジアは約30%を占めており、6年後にはさらに増え50%を超えると見られている。消費額に換算すると、東南アジアだけで2兆USドル以上になる見込みだ。この地域の中間層の増加に伴い、自身の高まる社会的地位を表現するためにさらなる向上心が芽生え、高級品への移行を求め始めている。

一方で、旅行や余暇から高級品、高級レストラン、車、不動産などのすべてにおいて大きな消費をする富裕層が増え続けている。2020年までに、世界の高級品への消費額は20%増え、1.2兆USドルにもなると見られ、その多くをアジアが占めている。ニールセンは、東南アジアの富裕層は2013年から2020年において倍に増え、彼らの自由裁量出費額は毎年5%増加、換算すると1千億USドルもの増加になると推測している。

これら中間層と富裕層の成長を加えることにより、東南アジアについての前向きな見方が、世界の中でも高い景況感を導き出している。現在景況感世界ランキング上位10か国のうち、3カ国が東南アジアという結果になっている。

この大きな消費の波に伴い、ビジネスにおける安定したプラットフォームのためのインフラ整備に莫大な出資が行われている。アジア開発銀行では、ASEAN諸国は2020年までにさまざまな形でのインフラ投資に5千億USドル以上必要になり、この前代未聞の取り組みは魅的なビジネス環境を整えるために必要不可欠となると見ている。

ASEAN課題において変化が出てきている今、企業は東南アジア全域で、新しい効率性、オプション、チャンスを切り拓き、今までとは違う方法で事業を行うことができる可能性を秘めている。

しかしこれらのチャンスには難問もつきものである。世界中の大企業が売上成長のために東南アジアへ矛先を向けることにより、同地域内ですでにビジネスを行っている企業にとって、競争が激化することになる。ビジネスにおける障害が取り払われ、新しい、新参企業が競合として現れてくる。逆に多国籍企業は、ビジネス成長を図るためにアジア外へと参入してくるアジア系巨大企業との競争に直面するであろう。

複雑で特殊なASEANの展望にてうまく舵を取るには、企業は俊敏で情報力のある決断ができる知識と自信を持って装備をしておく必要がある。ASEAN2015の幕開けは地域全体における変化を加速させるため、先のことを考え、将来に備えることが重要となる。健全な戦略は必要不可欠となり、機動性を保ち変化を予測できる企業が成功者として現れていくのである。

*2015年末にASEAN経済共同体(AEC)が発足予定。

**この記事の洞察はニールセンレポート「ASEAN 2015: Seeing around the corner in a new Asian landscape」をもとにしています。このレポート(英語版)にご関心のある方は、下記よりダウンロードしてください。

「ASEAN 2015: Seeing around the corner in a new Asian landscape」(英語版)

http://www.nielsen.com/jp/ja/insights/reports/nielsen-asean-2015.html

オリジナル英文記事>>

http://www.nielsen.com/apac/en/insights/reports/2014/asean-2015-prepare-your-business-for-what-lies-ahead.html