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東南アジアは、日本の消費財メーカーにとって次の巨大イノベーション市場
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東南アジアは、日本の消費財メーカーにとって次の巨大イノベーション市場

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日本で成功している消費財メーカーは、消費者のニーズを満たす製品を提供したり、革新的な販売手法を取り入れるなどして、母国で強い基盤を確立しています。しかし競争はさらに激化し、加えて国内市場を取り巻く課題も増えているため、消費財メーカーは新しいビジネスチャンスを模索しています。

経済見通しの好調感や、購買力のある消費者の増加、FMCG小売業の急速な発展を背景に、東南アジアにはインドネシア、マレーシア、タイなどの市場に新たな進出を目指す日本のFMCGブランドにとって、多数の機会が存在しています。将来に対する東南アジアの消費者の見方は明るく、2018年第4四半期消費者態度指数[1]は131、 GDP[2]成長率は年率6.1%に達しました。域内各国の消費者態度指数もインドネシアが127、ベトナムが122、マレーシアが118、タイが113と、マクロ経済の上昇トレンドを反映して好調です。GDP成長率もそれぞれ5.2%、7.3%、4.7%、3.7%  (すべて年率) と力強さを見せています。

東南アジアに進出する際には、現地の消費者嗜好や購買行動に合わせてアピールできる商品の提供が不可欠です。そのため東南アジアにおける機会を評価するには、地域特有の消費者嗜好、市場力学、購買行動といった特性の理解が欠かせません。東南アジア全体では、旧来の販売手法が根強く支持されており、2017年の調査では定期的に買い物をする人のうち73%が従来型の商店に行くと答えています。一方、大型スーパーに行く人の数は、2016年から3ポイント減少して41%となりました。コンビニエンスストアの台頭に見られるように、小売業界には変化も起きています。東南アジアのコンビニエンスストアの数は、2018年11月時点で15,051店であり、2017年12月からの約1年間で5.6%増加しています。FMCGの売上高について見ると、コンビニエンスストアは全売上高の3分の1 (33%)を占め、2017年比で8.5%増加しています。従来型商店の売上高は44.9% (2017年比2.5%の増加) でした。

さまざまな小売形態における消費者の購買パターンを分析したニールセンの「ショッパー意識調査」 [3]によると、東南アジアの消費者は小規模小売店を頻繁に訪問する傾向があり、1カ月当たりの訪問回数は7回を超えています。小規模小売店の利便性が好まれており、FMCGの売上の15.9%が小規模店舗によるものです。フィリピンなどでは小規模小売店の密度が上昇していることも、この現象に拍車をかけています。フィリピンの消費者の68%が、小規模小売店が近隣にあることを望んでいます。

ニールセンが最近実施した調査では、インドネシア、マレーシア、シンガポール、ベトナムの消費者の5分の2以上 (44%)が、日常の食品や雑貨の買い物には小規模雑貨店を選ぶことが明らかになりました。例えばインドネシアでは、小規模雑貨店が持ち帰り総菜を販売するなど日常の必需品に力を入れていることもあり、全体の31.1%を売り上げています。一方、コンビニエンスストアは15~24歳の若年層に人気があります。

タイでは、FMCG売上の約3分の1 (32.1%)をコンビニエンスストアが占めています。消費者の半数以上 (51%)が近所のコンビニエンスストアを選好し、95%が日常の必需品をコンビニエンスストアで買うと答えています。タイの消費者が店を選ぶ条件は、近くにあること、食料品や日用品が安いこと、楽しく買い物ができることがトップ3です。タイの小売市場はアジア地域で最も進化が進んでおり、プライベートブランド商品の展開も非常に有望です。衝動購買の高級品についても、味付けのり(38.2%)、キャンディ(32.2%)、クッキー(28.7%)、アイスクリーム(21.5%) などが伸びており、大手食品ブランドにとっても、大きな機会が期待できます。

マレーシアでもコンビニエンスストアは日常的に利用されており、消費者の57%が店が近いことを選好の理由に挙げています。ニールセンの最近の調査によると、毎月の総支出額 (食料品、日用品、身の回り品を含む)に占める生鮮食料品の割合は2015年から2017年までに3%増加して、57%になっています。マレーシアでは最近、消費者の嗜好が変化し、オーガニック商品やプライベートブランドの人気が高まって属性リストの上位10位に入っています。

ニールセンの東南アジア小売部門担当マネージング・ディレクター、ピーター・ゲイルは「新市場を模索する日本の消費財メーカーにとって、東南アジアは大きな成長機会に恵まれた市場です。進出に当たっては、実際に投資して小売販売インフラを整備する前に、現地の市場力学、消費者トレンド、各市場の微妙な違いなどを理解することが重要です」と述べています。

東南アジアでは、消費者ニーズや個人嗜好が変化するとともに、店頭での支払いのさらなる迅速化が求められる現状を背景に、ITを活用したソリューションやモバイルショッピングが小売業のあり方を変えようとしています。小売店では、日用雑貨などの生活必需品を買ったり、足りないものを買い足したりするのではなく、完成した食品を買い、店内で席について食べたいと望む消費者が増えており、そのニーズに応える「Eat Now」という使命が増大しています。今後、この使命を果たすため、小売店は着席スペースを整備したり生鮮食品を販売することが必要になるでしょう。

「現在、東南アジアの多くの市場で、消費者の力が強くなっています。支出への意欲はますます高まり、消費者は家庭、店頭、オンラインなど、さまざまな接点を通じて、便利で、支払いが簡単で、充実した購買体験を求めています 」

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[1] 出典:ニールセンとCCIメンバーの共同作成による2018年第4四半期の「コンファレンスボードグローバル消費者態度調査」
[2] 出典: GDPおよび物価上昇率は、2018年第4四半期までの年間変動率(%)を反映
エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)/EIUから入手不可能なものは、各政府による
[3] 出典:ニールセン「2018年ショッパー意識調査」
調査実施期間:2015年10月21日~12月4日、2016年11月1日~12月15日、2017年11月7日~12月21日