ニールセン APMEA地域広告ソリューション担当マネージング・ディレクター デビッド・ウェブ氏

ソーシャルメディア・サイトは、インターネット上で最もアクセス数が多く、利用されているサイトのひとつである。ソーシャルメディアの利用者は、広告主にとって最も切望するユーザーであるにもかかわらず、広告費全体に占めるオンライン広告の割合は、まだ大きく下回っている。 しかし、オンライン広告の有効性が証明されるにつれ、広告主は注目し始めている。例えば、東南アジアでは、最近のニールセンの調査によると、消費者はオンライン広告の影響を強く受けており、その割合は世界平均をはるかに上回っている。東南アジアの消費者のほぼ4分の3（73％）が、ソーシャルメディア上のウェブサイト広告から「非常に」または「ある程度」影響を受けると回答している（世界全体では60％）。この数字は、消費者のどの友人がその広告ブランドに「いいね！」を押したり、フォローしたりしているかを示すなど、広告に社会的背景がある場合には80%にまで上昇する。

また、過去に購入した商品や訪問したウェブサイトに基づいて消費者に配信されるオンライン広告も、東南アジアの消費者の共感を得た。フィリピンとベトナムの消費者は、このような広告を最も受け入れていた（それぞれ83％と82％）。

東南アジアの消費者の10人中7人近く（69%）が、ソーシャルメディア上でブランドや企業に「いいね！」を押したり、フォローしたりしたことがあり、これは世界平均の52%を大きく上回り、ベトナム（79%）やフィリピン（75%）などの国々ではさらに高い。おそらく最も重要なことは、消費者生成メディア（オンラインに投稿された消費者の意見）が、東南アジアのデジタル消費者の間で最も信頼されているメディアのひとつになっていることだ。半数以上（54%）が、オンラインに投稿された消費者の意見を完全に、またはある程度信頼している。

この地域の消費者がソーシャル・ネットワーキング・プラットフォームに慣れ親しむにつれて、ソーシャルメディアの利用に対する信頼度と洗練度が高まっている。 彼らは、オンライン・コンテンツを情報源として重視し、信頼する傾向がある。企業が消費者にリーチする方法を的確に理解していれば、オンライン広告はこの地域で高い投資収益率を実現できる。