テレコム、リサーチ&インサイト担当シニア・マネージャー、ドン・ケロッグ氏
米国でテレビをつけると、新しい4Gネットワークを宣伝するワイヤレス・キャリアの広告を目にしないことはない。
しかし、消費者は4Gやその利点をどの程度理解しているのだろうか?米国の消費者を誘致しようと躍起になっている携帯電話キャリアにとって、広告宣伝はすべて実を結んでいるのだろうか?
ニールセン・カンパニーはこのほど、米国の成人2,100人以上を対象に、4Gに対する消費者の意識と認識、購入意向を調査した。 消費者は4Gの広告を見て何を知り、購買意欲を高めるには何が必要なのだろうか?
4Gの定義
携帯通信事業者の積極的な広告キャンペーンは、4Gの認知度を高めることには成功しているが、4Gのメリット(ニールセンについて )の教育という点では、まだ道半ばかもしれない。ニールセンについて ワイヤレス消費者の5人に1人は4Gを知らず、4Gを聞いたことがある残りの4人のうち、4Gを理解していると主張するのは2人だけである。この場合、消費者の混乱は業界の混乱を反映しているため、驚くことではない。
つい最近まで、国際電気通信連合(ITU)の公式な4Gの定義は、米国の通信事業者が誰も満たしていない基準だった。圧力に押され、ITUは4Gの定義を改定し、3Gより「意味のある改善」であるあらゆる技術を含めるようにした。この定義によれば、米国の3つの4G技術(WiMAX、LTE、HSPA+)はすべて適格となる。
4Gの定義を尋ねたところ、回答者の54%がITU本来の定義である100MBits/s以上のモバイルデータ通信速度を選択した。 また、回答者の27%がiPhone 4を4Gだと考えていた(4Gではない)。これは、iPhone 3G、iPhone 3GS、iPhone 4という、過去数回のiPhoneデバイスの命名規則に起因しているようだ。例えば、T-Mobileの新しいアンドロイド携帯のいくつかはHSPA+だが(MyTouch 4GとG2)、T-Mobileのすべての新しいアンドロイド携帯がHSPA+ではない。
ニールセンについて 、何が4Gを構成するのか混乱しているにもかかわらず、調査対象となった消費者のほぼ10人に3人が、今後12ヶ月以内に4G端末を購入すると回答している(プランニング )。このうち何人が今後1年以内に実際に4G端末を購入するのかを示すデータはまだないが、新しい端末は契約次第で手に入る。