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消費者が最も信頼する“広告”は、友人からの推薦、次いで企業サイト  ~ 従来型広告もいまだ有効

1 minute read | September 2015

図表入りのプレスリリースはこちら 関連資料:レポート「Nielsen Global Trust in Advertising Survey」はこちら 関連ページ:Recommendations From Friends Remain Most Credible Form of Advertising Among Consumersはこちら

ニールセン ニューヨーク報道発表資料を基に作成:

最も信頼できる広告は、自分が知っていて、信頼している人から直接受け取るものです。本日発表されたニールセンの広告信頼度グローバル調査によると、調査対象となった60の国と地域におけるオンライン回答者の83パーセントは、友人や家族からの推薦を信頼していると答えています。前回2013年の同調査(対象58ヵ国、84%)と比べると、わずかに1ポイントの減少です。

また、企業やブランドが「所有」するオンラインメディアも、最も信頼される広告形態のひとつです。ブランドウェブサイトの広告に対する信頼度は2013年調査に引き続き第2位となり、今回は1ポイント上昇して70%でした。インターネット上の消費者の口コミを信頼する人は全体の66%と、2013年比2ポイント減で第3位となっています。さらに、世界の回答者の過半数(56%)が登録型のメールマガジン等を信頼しており、2013年調査と同水準でした。

飽和した市場で広告効果を最大化する方法は決してひとつではありませんが、日々利用するさまざまなメディア媒体で提供されている広告を消費者がどのように感じているかを理解することが、初めの一歩となるでしょう。

ニールセン エクスパンデッド・バーティカルズ部門責任者のランダル・ビアードは次のように述べています。「広告主はオンラインで消費者を追いかけ始めましたが、オンライン広告キャンペーンの3分の1ほどは機能していません。認知を上げることもできなければ、購買意欲を高めることもできていないのです。これまで以上に消費者自身がコンテンツの消費やブランドとの関わり方をコントロールするようになった今、様々な媒体で提供される広告へ消費者がどのように共感しているかをよく理解することこそが、記憶に残り、ブランドの価値を高める広告を作る唯一の方法なのです」。

ニールセン広告信頼度グローバル調査は、60の国と地域の30,000人のインターネットユーザーを対象に19種類の「有料」「無料」「所有」メディアに対する消費者の信頼度を測定しました。調査結果からは、消費者が最も強く共感する広告形態、今後成長の余地のある広告形態が明らかになっています。

依然として強い従来型広告への信頼

メディアの細分化が続く中でも、オンライン広告媒体の激増がオフラインの従来型有料メディアに対する信頼を損なっているわけではありません。テレビ、新聞、雑誌は、依然として信頼され続けるメディアです。回答者全体の6割超(63%)が、テレビ広告を「完全に」または「ある程度信頼する」と答えており、2013年比で1ポイント上昇しています。同様に新聞および雑誌広告を信頼している回答者の割合はこれよりわずかに低く、それぞれ2年前と比べて1ポイント、2ポイント減の60%、58%でした。

オンラインおよびモバイルの有料広告に対する信頼度は2013年調査とほぼ同じ水準です。全回答者のおよそ半数は、オンライン動画広告(48%、2013年比増減なし)、検索連動型広告(47%、同1ポイント減)、ソーシャルネットワークの広告(46%、同2ポイント減)を信頼すると答えています。さらに、全体の約4割は、オンラインバナー広告(42%、同増減なし)およびモバイル広告(43%、同2 ポイント減)を信頼しています。一方、モバイルテキスト広告を信頼していると答えた回答者は約3分の1にとどまります(36%、同1ポイント減)。

ビアードのコメントです。「デジタル広告や効果測定ツールを使いこなすようになって、企業はデジタル広告予算を増やしてきています。しかし、テレビは依然として85%~90%の高いユニークリーチ率(重複を除いて広告が視聴者に到達した回数を1度だけ数えたリーチ率)を誇ります。精密にターゲットを絞ったキャンペーン、実施中の調整、よりクリエイティブなオプションなど、デジタル広告には確かに大きなメリットがありますが、テレビからデジタルへの全面的な移行は、どのマーケッターにとってもあまりに大胆な行動です。ROIを最適化するためにも、オフラインとオンライン、両チャネルのミックスを検討するのが良いでしょう」。

従来型媒体は特に「ミレニアル世代」に強い

オンライン、モバイル広告への信頼度が最も高いのは、インターネットとともに育った“ミレニアル世代”(21~34歳)、そして僅差で続くのがX世代(35~49歳)です。ミレニアル世代の約半数が、オンライン動画広告(53%)、ソーシャルネットワーク広告(51%)、オンラインバナー広告(47%)を信頼しています。さらにミレニアル世代の10人に4人(41%)は、携帯電話のテキスト広告を信頼しています。ただし、ミレニアル世代の信頼度が平均を上回るのは、オンライン広告やモバイル広告に限った話ではありません。この世代における広告信頼度はテレビ、新聞、雑誌を含め、全19の広告形態や媒体のうち18のメディアで最高となっており、うち16の媒体においては最も高い行動意思も示されています。

「コンテンツをいつ、どこで見て、聞いて、読むのか、そしてどのデバイスでそうするかをより強く、自らでコントロールするミレニアル世代のメディア消費行動は、年上の世代とは異なります。ただ、従来型メディアへの依存度が比較的低いとはいえ、彼らのこれら広告媒体への信頼や行動を喚起される度合いは依然として高いままです。統合されたマルチチャンネルによるアプローチはあらゆる世代に最も有効といえますが、ミレニアル世代へリーチしようとする場合には特に重要でしょう」とビアードは述べています。

オンライン広告は行動喚起につながりやすい

調査結果では、広告への信頼と消費者行動は連動しているものの、信憑性が必ずしも購入を促すための必要条件ではないことが示されています。たとえ信頼度が低い広告媒体でも、消費者を購入場所へと導くうえで極めて効果的となることがあるためです。

友人や家族の意見を信頼すると答えた回答者と同じ割合の人々(ともに83%)が、少なくとも時々はそうした意見を受けて行動を起こすと答えています。同様に、ブランドウェブサイトへの信頼度および行動喚起度もそれぞれ70%で等しくなっています。

しかし、有料広告の多くでは、行動をする人の割合が信頼する人の割合を上回ります。つまり、消費者は信頼できる広告を見つける以上に、広告を見て行動を起こすことが多いと答えているのです。これは特にオンライン、モバイル広告によく当てはまります。検索連動型広告(信頼:47%、行動:58%)、ソーシャルネットワーク広告(信頼:46%、56%)、そして携帯電話のテキスト広告(信頼:36%、行動:46%)では、行動喚起度が信頼度に比べて10ポイント以上高くなっています。

ビアードは次のように分析しています。「行動喚起度が信頼度を上回るこれらの広告媒体に共通の特性は、製品・サービスにアクセスしやすいことです。消費者は、気に入ったらすぐに購入します。オンライン、モバイル広告は、接触した消費者を簡単に取り込み、素早い行動を起こさせます。多くの場合、消費者はリンクをクリックするだけで、より多くの情報を獲得したり製品を購入したりできるページへと導かれてゆくのです」。

ニールセン グローバル調査についてニールセン広告信頼度グローバル調査は、アジア太平洋、欧州、中南米、中東およびアフリカ、北米の、合わせて60の国と地域で30,000人以上の消費者を対象に、2015年2月23日から3月13日にかけて実施されました。サンプルには国・地域ごとに年齢や性別の条件が設定され、インターネットを利用する消費者を代表するよう に割り付けられています。最大許容誤差は ±0.6% です。今回のニールセン調査はインターネットアクセスを持つ回答者のみを対象にしています。インターネット普及率は国によって異なります。ニールセンは調査に使用するデータの基準をインターネット普及率60%以上、もしくはインターネットユーザー1,000万人以上と定めています。世界消費者景況感調査を含むニールセングローバル調査は2005年に始められました。

ニールセンについてニールセン ホールディングス Plc.(NYSE: NLSN)は世界的な調査会社として消費者の視聴行動、購買行動の分析を行っています。視聴行動分析部門は、メディア・広告企業向けに各種デバイス上での動画・音声・テキストコンテンツ消費動向を把握するトータルオーディエンス測定を提供しています。購買行動分析部門は、消費財メーカーや小売企業を対象に業界で他に類を見ない世界規模のリテールパフォーマンス分析を提供しています。視聴行動分析、購買行動分析を他のデータと組み合わせた世界レベルの測定・分析により、ニールセンはクライアントのパフォーマンス向上を支援します。S&P 500企業として、世界人口の90%を網羅する、100ヵ国以上に拠点を有しています。詳細は当社ウェブサイトをご覧ください: www.nielsen.com

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