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クッキーレス化で進むフリークエンシーキャップの課題

1分で読む|ニールセン デジタル・シニアアナリスト コヴァリョヴァ・ソフィヤ|2021年11月

ブランドマーケターが直面する多くの課題の中で、デジタル広告を配信する上でのサードパーティークを活用したターゲティング依存からの脱却は、上位に上がってくるのでしょうか。

フリークエンシーキャップは、キャンペーン目標で設定された接触回数に応じて、同じ人に一定回数、同じ広告が配信され、それ以上は配信しないように制限することを目的としています。

一人の「人」が広告に接触する回数は、クッキーレス化が進むことで意図した回数よりもはるかに多くなることが考えられます。 実際に消費者にも影響は及んでおり、「ニールセンデジタル・コンシューマー・データベース2021(ニールセンデジタルコンシューマーデータベース2021」よると、過去1年で何回も表示される広告が増えた、または興味のない広告が表示される機会が増えたと感じる人は、インターネット利用者の44%に上ります(図表1)。

図表1

では、サードパーティークッキー規制は実際にどのようにしてフリークエンシーに影響を及ぼすのでしょうか。

現状、Androidよりも規制が厳しいiOSユーザーは特に影響を受けやすく、配信されたインプレッションの多くがiOSに配信されてしまっている可能性も高いでしょう。

図表2

意図せず過剰フリークエンシーとなっている場合には、以下2つの課題が生じます。

1無駄になる広告費

広告のインプレッションが同じ人に繰り返し届いていると、場合によっては予算が効率的に使用されていない可能性があります。

2.ブランド毀損

接触回数が多すぎる場合には、ブランドを嫌いになるきっかけとなり、ブランド毀損のリスクも高まります。実際、「ニールセン・ビデオコンテンツ・アンド・アド レポート 2021」(ニールセン ビデオコンテンツ&広告レポート 2021)によると、動画広告視聴後にブランドを嫌いになった人の63%は、過剰なフリークエンシーがきっかけであると回答しています。消費者はプライバシーの向上を望んでいる一方で、同じ広告が繰り返し表示されないなど、高品質のメディア視聴体験も期待しています。ポジティブなメディア視聴体験を実現し、広告効果を最大化するため、様々なサイト、プラットフォーム、デバイス間横断でリーチだけでなく、フリークエンシーを計測する必要があります。

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