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広告効果最大化につながるブランドリフト調査を行う上での注意点

1分で読む|ニールセン デジタル・シニアアナリスト 高木 史朗|2020年3月

多くのマーケティング担当者は、デジタル広告業界でのブランド広告の台頭により、ブランドリフト調査を実施する企業が増えていると述べています。一般的にブランドリフト調査には、「プレポスト」あるいは「接触者vs.非接触者」を比較する方法がありますが、デジタル広告の接触の有無をログベースで判断できることから、より正確にその広告の効果を把握することができます。

ブランドはそのようなブランドリフト調査結果を基に広告クリエイティブや利用するメディアを改善し、ビジネスを拡大します。

ニールセンデジタルのシニアアナリストの高木史朗は、デジタルにおいてブランドリフト調査を利用してキャンペーンを改善する際に、ブランドが留意すべきことのいくつかを紹介します。

調査時に重要なのは「適切な比較対象を作ること」である。

ブランドリフト調査の設計を行っていく上で重要なポイントはいくつかありますが、特に重要なのは、非接触者と者を適切に設計することです。

デジタル・ブランド・リフト

例えば上の図表のように、男女別に広告接触者と非接触者の広告効果(ブランド認知)を比較した場合に、女性では非接触者のうち、ブランドを認知している人が40%いるのに対して、男性では非接触者のうち、5%以上のブランドが認知していない例をみます(女性向けの商品カテゴリー、例えば化粧品ブランドの調査などでよく見られる例になります)。

デジタル広告の効果を行う上での落とし穴を理解する

わかりやすいために、前述の例では男女比を大きく変えて説明しましたが、実際にはこのような設計をすることはなく、少なくとも性年代構成比をそろえたサンプルで比較することが多いでしょう。ManagementPlatform)を活用してターゲティング配信をしている場合、非接触者グループを一般的な消費者の中から、性年代構成だけ接触者とそろえて、前述のように正しくない比較対象を意図せずに作ってしまうことがあります。

デジタルではログベースで実際に広告に接触したか、判定していないかをできるため、アンケートベースの広告想起者対。非想起者で比較する効果測定よりも正確な比較ができると思いがちですが、広告接触の有無以外の要素をできる限りそろえた、「同質性が担保されている」非接触者グループを集められるように調査をすることが非常に重要になります。

キャンペーンを改善していくこと、最終的には広告効果を最大化することを目的に、効果測定を行っているにも関わらず、適切なデータを比較していないと、キャンペーンが改善されず、ビジネス目標も達成できない可能性があります。

※2019年4月に「デジタル広告のリーチとブランディング効果を把握する調査ソリューション『ブランドリフト・プラス』を正規サービスとして提供開始」タイトルでリリースを配信しております。 ブランドリフト・プラス(ブランドリフトプラス)とは、弊社と株式会社ビデオリサーチインタラクティブが共同開発したブランドリフト調査です。

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