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COVID-19収束後を勝ち抜くための広告戦略と求められる効果測定

1 minute read|マーケティング・エフェクティブネス担当バイスプレジデント 逢坂佳代|2020年5月号

COVID19に伴う外出規制により、消費者の行動は大きく変化しました。オンラインショッピングをしたり、メディアに触れる時間が増え、これまで馴染みのあった多くの商品が売り切れになったり、自身のニーズが変化したことで、消費者はこれまで買ったことのない商品を試してみます。

多くの企業は、消費者によるメディア消費が増えているにも関わらず、広告費を凍結しています。

COVID-19収束後の生存競争に勝利するためには、次のアクションが重要となります。

  1. ブランド存続に向け、広告宣伝費を維持または増加する。
  2. 投資のリターンを正確に測り、この結果に基づきマーケティング戦略の判断を下す。

1.生存競争勝利のためのブランド投資

不況時に広告費を削減すること、むしろ逆効果なのは、過去の歴史から明らかになっている、不況の最中の広告費維持が長期的には利益をもたらすこと、様々な研究に示唆されています。

ニールセンのマーケティング・ミックス分析からは、短期間でも広告を停止すると、ブランド・エクイティ、流通、製品価格などからなるベース売上と、マーケティング活動の成果による売上増分で構成される収益が、長期間に渡り著しく損なわれる危険性が示唆された、それに加え、長期効果モデル分析の結果、危険性が明らかになりました。2020広告を今後取りやめた場合、2021年に11回%の売上減少につながる危険性が明らかになりました、また、広告を一定の期間停止すると、再度広告を開始してもその効果が損なわれることが分かっています、広告停止の空白期間により失われたブランドを認知取り戻すにはそれなりの時間を要します。

困難な時期に出費を控えることは、一見して当然のように思えるしかしながら、前述の通り、短期的な収益の維持のために広告費を削ればうまくいくとは、決してそうはならないことは明らかです。

2.投資のリターンを正確に測り、マーケティング戦略の判断にする

目まぐるしく変化する環境では、明確かつ正確なマーケティング投資の効果測定プランを持つことが、そのまま競争上の優位性に直結します。

測定計画の正確性をいかに向上させるか

  1. 客観性を欠く自己評価を行うのではなく、施策の実行者と評価者を切り分け、公平な分析を行うこと。
  2. メディア施策に限定すると、あらゆるビジネス・ドライバーの要素を包括したマーケティング・ミックス手法を用いること。
  3. 自社ブランドのパフォーマンス測定に際し、競合を含めた市場全体のROIのベンチマークを参照すること。
  4. 成果を検証するKPIを再考し、意思決定に反映させること。

メディア施策に留まらず、ビジネスに影響を及ぼす全ての要素を包括したマーケティング・ミックス手法を投下資本を正確に分析することの重要性は、かつてないほどに高まっています。19の影響を測ることができない状態で、ビジネスに関する正確な意思決定を下すことにマーケティング・ミックス・モデル分析に期待することはできません。

ROIという観点からは、自社ブランドの立ち位置を把握することは極めて重要です。

新しい環境にある現在、上記をもとにKPIを今一度見直し、市場の現状を反映させることは極めて重要です。

COVID-19はあらゆる業界に多種多様な影響を及ぼします。